世界遺産登録:2001年雲岡石窟
うんこうせっくつ

雲岡石窟
世界遺産 大同-雲岡石窟
世界遺産 大同-雲岡石窟
世界遺産 大同-雲岡石窟
世界遺産 大同-雲岡石窟
世界遺産 大同-雲岡石窟

 山西省大同市の西16kmのところにある雲岡石窟は、武周山の南側東西約1kmにわたって彫られた石窟群である。約1500年以上の歴史があり中国古代仏像彫刻芸術早期の代表作として、その後の龍門石窟などに芸術上の影響をもたらした。現存する石窟数は252窟、大小仏像は5万体を越す。敦煌莫高窟、洛陽龍門石窟とともに、「中国三大石窟群」と呼ばれている。中国の重要文化財で、最高ランクの観光スポットである。
 制作時期によって、前期、中期、後期に分けられ、それぞれ石窟様式が異なる。最も早い時期に掘削され、力強いのが現存の第16番石窟~第20番石窟「曇曜五窟」。北魏の和平年間(460-465年)に、当時の僧、曇曜和尚により彫られた。力強く、重厚かつ素朴な中国西部地方の情緒を有している。中でも第20 番石窟の座仏像は高さが13.75m、北魏の皇帝をモデルにした巨大な如来像。がっちりとした体格で、袈裟は右側がはだけており、丸々とした輪郭に、薄い唇、高い鼻が特徴的で、雲岡石窟の代表作である。中期の石窟は、繊細な彫刻や華美な装飾が特徴。後期の石窟の内部は小さく、人物のイメージも痩せて美しい。バランスがよく、中国北部の石窟芸術の典型である。第5・6窟は洞窟の入口に木造の楼閣がある。5窟には雲岡最大の17mの仏像が、6窟には釈迦の誕生から涅槃までを浮き彫りにした仏伝図が彫られている。このほかに最大の洞窟である第3窟、清代に色を付け重ねられた為ひときわ華やかな第9~13窟など、見応えのある仏教芸術の世界が広がっている。



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