世界遺産登録:1998年天壇
てんだん

天壇
世界遺産 天壇
世界遺産 天壇

 北京市街の南東に位置する天壇は、明の永楽18年(1420年)に建築され明代の嘉靖(1522-1566 年)、清代の乾隆(1736-1795 年)などの時期に増築改築された。明・清両王朝の皇帝が毎年天地の神を祀り豊作を祈った場所で、その敷地面積は約270万㎡。厳格に定められた規則に沿って配置された数多くの建築物があり、独特の建築構造、華麗な装飾を持つ中国最大の壇廟建築物。全体の配置から一つ一つの建築まで、すべて天地という考え方を元に建てられ、この天地関係は中国の古代の世界観において核心的な位置を占めている。
 天壇の南には「圜丘壇」「皇穹宇」、北には「祈年殿」「皇乾殿」が立ち、高さ2.5m、幅28m、長さ360mの通路「丹陛橋」が二組の建築物をつなぐ独特の形式。宝頂を金箔で飾り、屋根には藍色の瑠璃瓦を葺いた「祈年殿」は天壇の中心にふさわしい壮麗な姿で立っており、歴代の皇帝はここで豊作を祈った。「圜丘壇」は屋外にある三段の円形石壇で、台の中央の丸い石板は太極礒と呼ばれ、その上に立って声や音を出すと周囲にこだまして、ひとりが呼べば百人が応えるという不思議な感覚が体験できる。その南にある「皇穹宇」は皇帝の位牌を祀るところ。「祈年殿」より少し小さいが、似た構造の木造建築物で円形の壁に囲まれている。これは「回音壁」といい、ひとりが壁に向かって小声で話すと、内側の壁の表面を声が伝わって約60m離れた対面の壁に向かって立つ人と対話ができるというもの。このほかにも、様々な建築物がある。
 天壇内は広い面積の林木と豊富な植生があって、庭園の環境は優美で「神と人間の調和」と称される。



ページの先頭へもどる